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【2031年から義務化】ドライバーモニタリングシステムとは?トラックも対象?既存車への影響を解説

#コラム

2026.10.05

【2031年から義務化】ドライバーモニタリングシステムとは?トラックも対象?既存車への影響を解説

2026年9月30日、国土交通省は、ドライバーの眠気や脇見を検知する「ドライバーモニタリングシステム(DMS)」の搭載義務化に向け、道路運送車両の保安基準等を改正すると発表しました。
新型車への適用は2031年9月からです。
では、
「トラックも対象になるのか?」
「今使っている車両にも取り付けなければならないのか?」
「どんな状態になると警報が出るのか?」
運送会社や産業廃棄物処理業者にとって気になるポイントを、分かりやすく解説します。

結論|新型車は2031年9月から。トラックも原則対象

今回の制度改正を先に整理すると、ポイントは次のとおりです。

  • ドライバーモニタリングシステム(DMS)の搭載が義務化される
  • 新型車は2031年9月から適用
  • 継続生産車は2033年9月から適用
  • トラックやバンなどの貨物自動車も原則として対象
  • 現在使用している既存車への一律の後付け義務ではない
  • 眠気だけでなく、長時間の脇見も検知対象となる

つまり、2031年になった途端、現在所有しているトラックすべてにDMSを後付けしなければならない、という制度ではありません。
今後、新しい車両へ更新していく中で、対応車両へ順次切り替わっていく制度と考えると分かりやすいでしょう。

ドライバーモニタリングシステム(DMS)とは?

ドライバーモニタリングシステム(DMS:Driver Monitoring System)とは、車内に設置されたカメラなどによってドライバーの顔や視線、運転状態を確認し、眠気や脇見などを検知する安全支援システムです。
今回の基準では、大きく次の2つの機能が対象となります。

① 眠気警報装置
ドライバーの状態を監視し、眠気が一定の水準に達した場合に警報を出します。
居眠り運転に至る前にドライバーへ注意を促し、事故を防止することが目的です。

② 脇見警報装置
ドライバーの視線を監視し、一定時間以上前方から視線を外した場合に警報を出します。
スマートフォンや車載端末、手元の書類などを長時間見る行為による前方不注視事故の防止につながります。

義務化はいつから始まる?

制度改正自体は2026年9月30日に公布され、ドライバーモニタリングシステムに関する規定は2026年10月20日に施行されます。
ただし、実際に新車への搭載義務が始まるのはもう少し先です。

車両区分 適用開始
新型車 2031年9月から
継続生産車 2033年9月から

ここでいう「新型車」とは、メーカーが新しく型式認定を受ける車両を指します。
一方、「継続生産車」は、すでに型式認定を受け販売されている車両を、その後も引き続き生産する場合を指します。
したがって、「2026年からすべての車への搭載が必要になる」ということではありません。

トラックもドライバーモニタリングシステム義務化の対象?

産業廃棄物処理業者や運送会社にとって、特に気になるのが「トラックも対象なのか」という点です。
結論としては、トラックやバンなどの貨物自動車も原則対象となります。
対象外となるのは、二輪自動車や側車付二輪自動車、三輪自動車、被牽引自動車など、一部の車両です。
そのため、

  • 平ボディ車
  • パッカー車
  • アームロール車
  • ダンプ車
  • ウイング車
  • 箱車
  • バン

など、事業用として一般的に使用される車両についても、今後新車へ切り替えていく中でDMS搭載車が標準になっていくと考えられます。

現在使っているトラックにも後付けが必要?

事業者にとって最も気になる部分かもしれません。
今回公表された制度では、

  • 新型車:2031年9月から
  • 継続生産車:2033年9月から

という形で適用時期が設定されています。
そのため、現在すでに使用しているトラックや営業車などに対し、一律にドライバーモニタリングシステムを後付けすることを義務付けるものではありません。
例えば、2028年に購入したトラックを2031年以降も使用しているからといって、2031年9月になった時点で直ちにDMSを追加しなければならない、という制度ではありません。
車両の買い替えや更新に合わせて、対応車両へ徐々に移行していくことになります。

どのくらい脇見すると警報が出る?

今回の基準では、脇見警報について具体的な条件も定められています。
脇見警報装置は20km/h以上で作動し、例えば次のような状態を検知します。

50km/h以上の場合
ドライバーが手元付近などを3.5秒間注視すると警報。

20km/h超~50km/h未満の場合
手元付近などを6秒間注視すると警報。

わずか数秒と思うかもしれません。
しかし、時速50kmで走行している車両は、1秒間に約14m進みます。
3.5秒前方を見なければ、単純計算で約49m進むことになります。
大型トラックの場合、乗用車より車両重量が大きく停止距離も長くなるため、前方不注視が重大事故につながるリスクはさらに高くなります。

眠気警報はどの速度域で作動する?

眠気警報装置については、原則として70km/hから130km/hまでの速度域で作動することが求められます。
高速道路などでの長距離運行を想定した仕組みです。
特に、

  • 長距離輸送
  • 早朝運行
  • 深夜運行
  • 高速道路を利用する収集運搬

などでは、ドライバーの疲労や眠気管理は非常に重要です。
今後は点呼や休憩管理だけでなく、車両側からもドライバーの状態を監視する仕組みが一般的になっていくと考えられます。

「ドライバー異常時対応システム」とは違う?

似た名称として「ドライバー異常時対応システム」があります。
こちらはDMSとは役割が少し異なります。
ドライバーモニタリングシステムは、眠気や脇見などを検知し、ドライバー本人に警告するシステムです。
一方、ドライバー異常時対応システムは、運転中の急病などによってドライバーが正常に運転できなくなった場合に異常を検知し、車両を減速・停止させるなどの機能を持つシステムです。
つまり、
DMS=異常になる前に警告する
異常時対応システム=運転継続が困難になった場合に車両を安全に停止させる
という違いがあります。
今後の車両安全技術では、このような複数のシステムを組み合わせて事故を防ぐ方向へ進んでいくと考えられます。

産廃業界でも無関係ではない

ドライバーモニタリングシステムの義務化というと、物流会社やバス・タクシー事業者の話に感じるかもしれません。
しかし、産業廃棄物処理業も多くの収集運搬車両を使用します。
例えば、

  • アームロール車
  • ダンプ車
  • パッカー車
  • 平ボディ車
  • タンク車
  • 吸引車
  • 大型トラック

などです。
また、産業廃棄物の収集運搬では、

  • 複数の排出事業場を回る
  • 長距離を運搬する
  • 高速道路を利用する
  • 早朝から運行する
  • 工場や建設現場へ出入りする

といった運行も少なくありません。
さらに大型車両による事故は、重大事故につながる可能性があります。
そのためDMSは、単なる「新しい車両装備」ではなく、今後の安全管理に関係する重要な技術といえます。

義務化まで待つ?車両更新時に見るべきポイント

新型車への義務化は2031年9月からなので、「まだ先の話」と感じるかもしれません。
しかし、トラックは一度導入すると10年以上使用することもあります。
例えば2027年や2028年に大型トラックを購入した場合、その車両を2035年以降も使用している可能性があります。
そのため、今後車両を更新する際には価格や燃費だけでなく、

  • DMS搭載の有無
  • 衝突被害軽減ブレーキ
  • 車線逸脱警報
  • 死角監視
  • ドライバー異常時対応機能
  • デジタルタコグラフとの連携

なども比較材料にしていく価値があります。
「義務化されたから付ける」のではなく、事故リスクや安全管理を考え、車両更新計画の中で安全装備を評価していくことが重要です。

DMS導入でドライバー監視が強まる?

ドライバーモニタリングシステムという名称から、「会社が常にドライバーを監視するシステムなのか?」と感じる方もいるかもしれません。
しかし、本来の目的はドライバーを評価・監視することではなく、眠気や脇見による事故を防止することです。
一方で、将来的に車両管理システムやドライブレコーダーなどと連携する場合は、取得するデータの種類や利用目的について会社側のルール整備も必要になる可能性があります。
安全管理のために導入したシステムが、必要以上の従業員監視にならないよう、

  • 何のためにデータを取得するのか
  • 誰が確認できるのか
  • どの程度保存するのか
  • 人事評価に利用するのか

といった運用ルールも考えておく必要があるでしょう。

まとめ|2031年から新型車へのDMS搭載義務化。トラックも対象

今回のドライバーモニタリングシステム義務化について整理すると、

  • ドライバーの眠気・脇見を検知するDMSが義務化
  • 新型車は2031年9月から
  • 継続生産車は2033年9月から
  • トラックやバンなども原則対象
  • 現在使用している車両への一律の後付け義務ではない
  • 脇見や眠気による重大事故防止が目的

となります。
義務化開始まではまだ数年あります。
しかし、トラックなどの事業用車両は使用期間が長いため、車両更新を考える際には、今後義務化される安全装備まで見据えて選定することが重要になってきます。
産業廃棄物処理業においても、適正処理だけでなく、排出事業場から処理施設まで安全に運搬することは重要な責任の一つです。
今後は「どれだけ積めるか」「燃費はいくらか」だけではなく、「事故を起こさないためにどのような安全機能を備えているか」も、収集運搬車両を選ぶ重要な基準になっていくのではないでしょうか。

産業廃棄物の収集運搬・処理に関するご相談

産業廃棄物の適正処理では、処理方法だけでなく、排出場所から処理施設まで安全かつ適正に収集運搬することも重要です。
関西クリアセンター株式会社では、さまざまな産業廃棄物の収集運搬・中間処理についてご相談を承っています。
「この廃棄物は処理できるのか」
「どのような運搬方法が適切なのか」
「処理先が見つからず困っている」
といった場合も、お気軽にお問い合わせください。

参考資料

国土交通省
「ドライバーモニタリングシステムを義務化します~道路運送車両の保安基準等の改正について~」
2026年9月30日公表

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